園田競馬所属の騎手・木本直さんは、2022年12月18日に兵庫県西宮市の海浜公園近くで駐車中の車内から発見され、その場で死亡が確認されました。報道ではスマートフォンに「僕には味方がいない」とのメモが残っていたこと、車内から燃えた木炭が見つかったことが伝えられており、密閉空間での一酸化炭素中毒が強く疑われています。
ただし、捜査機関が公に最終的な死因を断定した公式発表は示されておらず、所属厩舎との関係や度重なる骨折・落馬といった出来事が直接の引き金になったかについても因果関係は不明です。
本記事では、当日の経緯と報道で判明している事実、死因に関する見立て(確定ではない点を明示)、厩舎移籍や騎乗機会の悩み、2022年に相次いだケガ、そしてプロフィールと戦績を整理し、推測と事実を切り分けながら分かりやすくまとめます。
この記事でわかること
- 2022年12月18日に報じられた発見場所・時刻など当日の経緯(スマホのメモを含む)
- 死因として有力視される一酸化炭素中毒の見立てと「確定情報ではない」点
- 厩舎移籍の背景や騎乗機会に関する本人談・報道内容の整理
- 2022年に起きた骨折・落馬などの出来事の時系列
- 木本直さんのプロフィール・戦績と若手有望騎手としての歩み
【遺書】木本直(騎手)の死因はなに?
木本直さんの悲しいニュースが報道されたのは2022年12月でした。
(2022年12月)18日午後4時15分ごろ、兵庫県西宮市甲子園浜の甲子園浜海浜公園近くの路上で、駐車中の軽乗用車内で騎手の木本直さん(当時22)=兵庫県尼崎市田能=が倒れているのを父親(当時66)が発見した。木本さんはその場で死亡が確認された。自殺とみられる。
兵庫県警甲子園署によると、木本さんは10日に父親と会ってから連絡が取れなくなり、12日に家族が県警に行方不明届を出すとともに居場所を捜索。父親が18日に木本さんの軽乗用車を見つけたという。
木本さんは園田競馬場(尼崎市)に所属。軽乗用車の助手席に横たわる状態で見つかり、スマートフォンには「僕には味方がいない」というメモが残っていたという。
引用元:産経新聞
木本直さんの身の周りで起こった出来事については下で深掘りしますので、そちらをご覧ください。ここでは木本直さんの死因について考察していきます。
注目ポイントは「車内からは燃えた木炭が見つかっており」という状況です。恐らく密室空間で一酸化炭素中毒となり、死亡した可能性が非常に高いと言えます。
一酸化炭素中毒とは
換気をしないままガスが燃え続けると、空気(酸素)不足で不完全燃焼を起こし、一酸化炭素(CO)発生の原因になります。 一酸化炭素(CO)は毒性が強いうえ「無色・無臭」。
気づかないうちに頭痛・吐き気・耳鳴りなどの中毒症状を起こし、重症になると死に至る場合もあります。
軽自動車の車内という狭い密閉空間だったので、短時間で死に至った可能性があると考えられます。
スマートフォンに残されていた「僕には味方がいない」という言葉からは、閉塞感の中で逃げ場のない精神状態であったことが想像できますが、真意は定かではありません。
騎手を目指した理由
木本直さんは園田競馬場近くの工業高校に通っていました。そこで高校に通っている際、友達から
と言われたことがきっかけで騎手に興味を持ちます。ちなみに、当時はほとんど競馬についての知識はなかったそうです。
引用元:日刊スポーツ
友人の言葉をきっかけに、レースの見学のため阪神競馬場にも行ったりと行動した結果、次第に騎手への思いが強くなり、競馬学校の受験を決意した木本直さんはご両親に
と懇願します。しかしご両親からは
と言われたそうです。
「後戻りできないよう自分を追い込みたい」という熱意も伝え、許可をもらった後、高校1年生の3学期終業式当日に高校を中退しました。騎手になれるかどうかは分からなかったため、ご友人には騎手になる直前まで何も語らなかったとか。
本当に騎手になりたいという熱い思いが行動に表れていて、意志の強さも感じますよね。
木本騎手のデビューは?
引用元:netkeiba
木本直さんは2019年に騎手デビューをしています。兵庫県尼崎市にある園田競馬場でのディナミックな騎乗が話題となり、将来を期待されていた若手騎手でした。
園田競馬場は1930年に開場しており、17400人が収容できる地方競馬場です。特に「そのだナイター」と呼ばれるナイター競馬が人気となっています。「そのだナイター」は主に4月〜11月頃に開催されており、ファンからは「仕事帰りでも競馬が楽しめて嬉しい」という声も聴かれているそうです。
引用元:KEIBA .GP.JP
競馬戦績
そんな木本直さんの競馬成績は以下のようになっています。
引用元:2022ヤングジョッキーシリーズ *2022年6月1日現在の戦績
2019年は22勝→2020年は22勝→2021年は40勝と順調に勝ち星も増やしてきましたが、2022年はケガなどの影響もあり9勝にとどまっていました。
木本直(騎手)所属厩舎との関係や落馬事故などが原因?
上記で死亡時の状況について記載しました。ここでは自死する前、木本直さんの身に起こった出来事について探っていきますが、結論から申し上げると自死に直結したと考えられる原因についてはハッキリしていません。
まずは所属厩舎の変更についてです。木本直さんは騎手になって2年目である2020年の6月に保利良平厩舎から森澤友貴厩舎へ所属厩舎を移籍(変更)しました。
引用元:SuponichiAnnex
当時木本直さんはレースに出れる馬は1~2頭だけという状況の中、レースに出れるか分からない馬十数頭を調教することのしんどさを感じていたと言います。さらには当時、
と語っていたようです。自分が育てた馬がレースに出るのに自分は騎乗できないこと、そしてどんどんご自身の騎乗数が減っている現状に焦りや辛さを感じたことが、所属厩舎の移籍を決心した理由であると考えられます。
引用元:オッズパーク
またとある掲示板では木本直さんは「八百長を強要されていたのでは?」と疑問の声も上がっていました。真実は明らかになっていませんが、木本直さんのスマートフォンに残っていた「僕には味方がいない」とメモは、八百長を断り続けていた結果、誰も信じられなくなってしまったという心の叫びだった可能性も否定できません。
次はケガについてです。木本直さんはなんと2022年に3度の骨折に見舞われます。
- 3月10日:ゲートに足をぶつけ骨折(4月12日:園田競馬で復帰)
- 7月15日:尾骨の骨折(休養なし継続騎乗)
- 9月8日:レース中に落馬し第2腰椎圧迫骨折(11月8日:園田競馬で復帰)
こちらは1回目に骨折した時に投稿された木本直さんのポストです。(2022年3月10日)
今日の5レースのメイショウケンジャで、ゲートに出た時に足をぶつけてしまい、骨折してしまいました。 ゆっくり治します。(投稿文より)
引用元:X
2回目に骨折した時(2022年7月15日)には
尾骨の骨折でした
ご心配おかけしました
引用元:X
と投稿しています。
そしてこちらが3 回目に骨折した時(2022年9月8日)の木本直さんのポストになります。
8日の1レースで落馬し骨折してしまい全治2ヶ月でした。 さすがの僕でも鉄人発揮できませんでした。 1日でも早く復帰に向けて頑張ります! ご心配おかけしました(投稿文より)
引用元:X
度重なる骨折を経験し、闘病中も投稿は継続されていたようです。ポストを遡ると弱音を吐いているような投稿はされておらず、心の闇を感じ取ることはできませんでした。心の中の辛い思いは隠し、表面上は気丈に振る舞いファンの方を心配させまいと配慮されていたのかもしれませんね。
SNSでは一連の報道を聞き、以下のような声が寄せられました。
引用元:X、X園田競馬の木本直騎手が自殺...
— イチゴの消毒液 (@ichigo_no_cake) December 19, 2022
まだ22歳でやっと自分の騎乗が定まってきたところなのに...
何が理由なのかはわからないけど...
なんかいたたまれない気持ちになる...園田競馬の木本直騎手の自殺のニュース。すごく、心が痛みます。「僕には味方がいない」この一言に彼の苦悩が見えて悲しい気持ちになります。辛かったんだろうな。 ご冥福をお祈りいたします。
— アブラハム (@exciteb) December 19, 2022
引用元:X、X兵庫の木本直騎手急逝 自殺か
— 海ゆかばwith粉屋🎵琵琶湖大橋🎵 (@main_umiyukaba) December 20, 2022
↑最近めっきり競馬やらんくなったけどこういうニュースはやはりショッキング。地方競馬は一流Jにならないとサラリーマンより手取りが少ない厳しい世界と聞く。売り上げとの兼ね合いも重要だろうが、関わる人間のケアがきっちり出来る環境を願う。[超悲報] 兵庫の木本直騎手が急逝、22歳😭
— テル460 (@teru460_horse) December 20, 2022
YJSの裏側でこんなに悲惨なことが起こってしまったのは競馬ファンの僕としてはたいへん傷心でショックが大きすぎる…。😰 他のSNSからの情報によるとどうやらいじめを苦にして自殺したらしいがこんなことは競馬界であってはならぬ!😱
やはり若手騎手の自死という事実に、驚きと悲しみを感じている方が多かったです。
知りたいくん木本騎手は残念なことになってしまったけど、どの職場も働く環境が大切だということだよね。
教えたいさんそうそう!やはり常に相手に思いやりをもって接していくこと、仲間として受け入れていくことなど、人と人しての繋がりは本当に大切だと思う!
木本直のプロフィール・SNS
- 名前:木本直(キモト ナオ)
- 本名:木本直
- 生年月日:2000年1月8日
- 年齢:2022年(当時22歳)に死亡を確認
- 出身地:兵庫県
- 血液型:O型
- 所属:兵庫(園田競馬場)
- 厩舎:森澤友貴
引用元:オッズパーク
SNS
- X(旧Twitter) URL:https://x.com/nao_kimoto

知りたいくんこの記事をご覧になっている皆様も、心が辛い時や病んでいる時は無理せず休んでくださいね。
教えたいさん未来を期待されていた若手騎手の悲しいニュースについて深掘りしました。ご冥福をお祈り申し上げます。
木本直(騎手)の死因と所属厩舎・落馬事故の関係まとめ
- 2022年12月18日、兵庫県西宮市の駐車中の軽乗用車内で死亡が確認されたと報道されている
- 10日に父親と会った後に連絡が途絶え、12日に行方不明届を提出し、18日に父親が車を発見している
- 園田競馬所属で助手席に横たわる状態で見つかり、スマートフォンに「僕には味方がいない」というメモが残っていたとされている
- 車内から燃えた木炭が見つかったとされ、密閉空間での一酸化炭素中毒の可能性が高いと考えられている(推定)
- 自死に直結した原因は特定されておらず、真意は不明である
- 騎手志望のきっかけは友人の助言で、小柄な体格を生かせると考えたことによる
- 高校在学中に競馬学校受験を決意し、高1学期末に中退して挑戦している
- 2019年にデビューし、園田競馬で将来を期待される若手として注目されていた
- 通算成績は2022年時点で93勝と記載されている
- 2019年22勝、2020年22勝、2021年40勝、2022年はケガ等の影響で9勝にとどまっている
- 2020年6月に保利良平厩舎から森澤友貴厩舎へ移籍している
- 調教を担当した馬の騎乗機会が与えられなかった悔しさが移籍の決め手だったと語っている
- 2022年は足骨折、尾骨骨折、落馬による第2腰椎圧迫骨折と三度の骨折に見舞われている
- 骨折時もSNSで復帰への意欲を示し、弱音を見せない姿勢がうかがえる
- ネット上ではいじめや八百長強要などの噂もあるが、事実関係は不明である(噂)
- 若手有望株の急逝は、競馬界におけるメンタルケアや環境整備の重要性を改めて問い直す出来事である










